サイファーの日記

過去作の乱数について書きます

6genBlinkSearchを使った図鑑ナビ乱数

この記事はPokémon Past Generation Advent Calendar 2022 13日目の記事です。

はじめに

こんにちは。今回は6genBlinkSearchというツールを使った、ORASの図鑑ナビ乱数*1を紹介します。このツールは最近になって「かけら」氏*2が製作されたものです。この場をお借りして感謝申し上げます。リンクは先行配布という形で許可を頂き、この記事に貼っています。

図鑑ナビ乱数の長所は

・光らせるだけなら1F単位の調整が不要
・TSV特定が不要でほぼ全て菱形◇エフェクト
・Gen6でマスボ入り理想個体が捕まえられる

大きく分けてこの3点です。夢特性も出るのでそれ以前の作品とは差別化できるはず...

なお、NPCの多い場所などではあまり検証していないので、最初はマボロシ系のフィールドで行うことをオススメします。また、このフィールドは1日経つと消えてしまうため、MTまで制御したい人は時間変更ペナルティを発生させておくように。光らせたいだけの人は化石復元所ではなく現地でセーブすればいいので、ペナルティを発生させる必要はありません。

準備するもの・こと

6genBlinkSearch
・ゴールドスプレー数個
・プリン等の目が大きく瞬きするポケモン
PSSに映っている人物のリセット(後述)

 [個体値を調整したい人は以下も必要]
3DSRNGToolのβ版(Bambo_Rambo氏製作)
・6genSeedSearchやCCTimerなど
・化石2個とふしぎなアメ10個程度

手順

①基準seedを求める

6genBlinkSearchで基準seedの検索を行います。「シード検索」タブで「総当たりする」にチェックを入れ、ORASを起動すると同時に取得ボタンを押します。その後、ゲームを始め、手持ちを開いてプリンの瞬きを15個くらい入力します。計算には数十分かかりますが、この作業は一回行えば半永久的に不要です。結果が出たら右クリックし、「シードを選択する」をクリックして完了。



ちなみに、ゲーム開始からすぐに手持ちを開けば、消費数の範囲は0〜100以内に収まります。ただし、雨の降ってるエリアだと高速で消費されるので、そこは避けた方がいいと思います。今回は個体値の調整もしたいので、いつも通り化石からMTの基準seedも求めます。光らせることだけが目的ならMT関連の記述は読み飛ばしてOK

②今回のseedを求める

実際に個体を調整する始めの段階です。今回はマボロシじまのメタモンを例にとります。まず、ORASの起動時に取得ボタンを押します。「総当たりする」のチェックは外すこと。そして化石を復元し、プテラのステータスからMTのseedを求めます。それが終わり次第、プリンの瞬きを7個程度入力して今回引いたTinyMTのseedも完全に特定します。このseedを右クリックし、「シードを選択する」をクリックします。

③目標インデックスを検索し、それに近づける

「図鑑ナビ」タブに移動し、色違いや3V確定などの目標インデックスを検索します。マボロシ系のフィールド(洞窟は除く)ではオフセットは基本17です。「サーチレベル」は狙いのポケモンの現在のサーチレベルを入力。連鎖は行わないので0のまま。光るお守りを持っている人はそこにチェックを入れて下さい。

目標インデックスが現在から遠いところにある場合、下画面のポケパルレを使います。来訪者がいない時、ポケモンアイコンの表示中は1秒間に32.4インデックスくらい前進します。場所によって多少違いがあるかもしれません。雨のフィールドは更にたくさん進めます。来訪者がいた場合、乱数を始める前にPSSに表示されている人物を全て抹消します。「ともだち」はあらかじめ別の3DSで起動して、そこでセーブしないとリセットできないので注意!

④現地で歩数と立ち位置を調整する

目標インデックスから400〜450(場合による)くらい手前になったら化石を受け取ってCCTimerを起動。メタモンのいるマボロシ島に向かいます。島に着陸したら草むらの周辺をウロウロして、適当に影を1個作ります。影が現れたらスライドパッドでゆっくり近づき、途中で止まります。影には触れないで下さい。そうしたら十字キーを適当な方向にちょん押しして方向転換を行い、影を壊します。

ここから十字キー19歩きます。この時、で到着する20歩目の地点と目標インデックス座標との関係性をよく考えます。例えば、下のようなインデックスが目標であれば、20歩目の位置から左に7マス分ズレたところ(上下に関しては今回は「0」なので気にしない)に草むらがあれば大丈夫です。


インデックスが12797の時、20歩目でここに到着するとここにポケモンの影が出現する

気をつけるのは方向転換も1歩として扱われるところです。ただし、影を壊した時の方向転換は1歩として含めません。また、で20歩目を踏む時、足が草むらの中に入っているとダメです。普通の床に到着できるよう位置取ります。

⑤瞬きを観測し、目標インデックスまで消費

このようにして19歩目まで歩き終えたら、バッグを下画面のショートカットメニューから開きます。Xメニューから開いても大丈夫だと思われますが、その場合でバッグを閉じる時にはXボタンを押してください。

開いたらまず、最後に受け取ったプテラのステータスを確認します。不思議な飴を1個与えるとステータス上昇値とLv21の時のステータスが分かるので、そこからLv20の時の値を算出して下さい。*3

検索してヒットしたフレームはTarget Frameとしてセットしておくと後で待機時間の計算が楽です。

次に、そのまま技マシンの項目へ移ってプリンに技マシンを使います。技を選ぶ画面ではプリンの姿が見られるからです。適切な消費範囲を設定し、「瞬き検索」タブで瞬きを6個程度入力すれば現在の消費数が分かります。

計算できたら「消費数」の左のボックスに合計消費数、右のボックスに目標インデックスの消費数を入力します。そして、「リストを表示する」にチェックを入れ計算するとBlinkTimerが起動できるようになります。

BlinkTimerを開くと、既にプリンの瞬きと同期してることが分かります。多少ズレはあるのでCo乱数のように補正していきます。時間的な猶予がめちゃくちゃあるので正確に合わせなくてもいい。BlinkTimerが終わる時のプリンの瞬きを確認したら、技を教えることはせずBボタンで閉じます。自分は少し遅らせて閉じてます。

⑥良個体値のフレームに向けて待機

この時点でTinyMTの方の調整は完了しました。バッグの中にいる間はTinyMTの状態が停止しているので変化することはありません。これからはMTの調整に入ります。3DSRNGToolのβ版には「DexNav」の項目があるので、ここで個体値を検索します。目標インデックスのV固定の数だけ「Potential」を増やし、夢特性が出るインデックスの場合は「HA」にチェックを入れて下さい。

いい感じのフレームが見つかったら、セットしたTarget Frameとの「ずれ/F」をCCTimerに入力します。オフセットは各々調べてみて下さい。*4

ここまで来られれば、あとはタイマーが0になったタイミングでバッグを閉じ、20歩目を踏むだけです。十字キーは暗転中に歩きたい方向に押しっぱなしにしておくといいです。ただし注意するのは、キーを押す時間が超過して2歩以上歩いてしまうと目標より後のインデックスに着地してしまう点です。歩いていいのは1歩分だけ。

狙った座標に影が現れているなら、色違いになっているはず。MTの制御も完璧なら、それに加えて個体値も任意のものになっています。スライドパッドでゆっくり近づき捕獲して下さい。狙った個体であれば成功。

補足

個体値の調整を行わない人は、学習装置の切り替えも利用してインデックスを進めると効率的です。学習装置をオン、またはオフにする度に手持ちポケモンの数 ×3だけインデックスを進めることが可能です。手持ち6匹なら1回につき18も進む。

・目標フィールドに空を飛ぶなどで辿り着いたとき、その地点から20歩以内でいい感じの場所に位置取り可能であれば、事前に影の作成および破壊をする必要はありません。

・サーチレベル上げにはローカルすれ違いで「対戦→基地削除→再度すれ違い」をすると効率的です。バトルの形式はトリプルバトルをおすすめします。

・洞窟や建物(空の柱など)の中ではオフセットを5、ノイズを2に変更してください。ノイズを考慮するのは、足元のタイルが野生ポケモンとの遭遇を引き起こす可能性がある場合、スプレーの有無に関わらず移動時に2つ乱数が進むことがあるからです。

あとがき

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。六世代というと乱数調整が面倒という印象が強いかもしれませんが、この乱数は部分的には易しいです。ちなみに、XYのポケトレ乱数もこれと似たような方法で実行できます。

以前はバトルレコーダーと学習装置を利用して図鑑ナビ乱数をやっていました。しかし、光らせるだけならこちらの方が早く済むのですが個体値の調整(MT)になるとズレが激しいことに気づきました。調べてみるとTinyMTの前進がシステムパフォーマンス(よく分からん...)に影響を与えてしまうのが原因らしい。そこでポケモンの瞬きを試してみることにしました。するとインデックスが進むスピードはゆっくりですが、MTの方もまあまあ安定することが分かりました。

ただ、瞬き専用のツールはその時ありません。自分で簡単なコンソールアプリを作ったものの使いにくく、色々な補助ツールも併用します。今回かけら氏によって製作されたツールは、そういった難点が改善されているので使いやすかったです。みなさんも気が向いたらやってみてはいかがでしょうか。

最後に、この方法で捕まえたカロマ付きマスボ色理想個体の一部を紹介して終わります。

・空の柱で捕獲。遺伝技が当たりだった。サーチレベル上げには群れバトルを利用。

・112番道路で捕獲。フィールド上にいる893(NPC)は直立不動のため影響力は無さそう?

・101番道路で捕獲。北にいる短パン小僧がたまに乱数をズラしてくるので注意。


14日目はアインズさんによるトリプルバトルのお話だそうです。お楽しみに!

*1:Bambo_Rambo氏が作成したガイド(https://github.com/Bambo-Rambo/RNG-Guides/blob/main/DexNavRNG.md)を実機で調整するにあたり参考にしました

*2:「かけらの記録ノート」(https://sina-poke.hatenablog.com)の執筆者

*3:なぜか3DSRNGToolはLv21以上だと検索できない模様

*4:自分の環境では待機時間が約4万Fのオフセットは317、8万Fだと325、11万Fだと333と変化しました