サイファーの日記

過去作の乱数について書きます

自然エンカウントで野生メソッド2を狙う

本記事はPokémon Past Generation Advent Calendar 2021の7日目の記事です。

目次

前書き
やり方
検証
実践
まとめ
余談
おわりに

こんにちは。このアドベントカレンダーには初参加になります。よろしくお願いします。
今回は、FRLGの野生乱数(自然エンカウント)でメソッド2の個体を狙うのに便利かもしれない方法をご紹介します。


  前書き

ご存知でない方もいるかと思いますが、FRLGの自然エンカウント(足や自転車、波乗りによる遭遇)では甘い香りよりメソッドズレが起こりやすいです。「甘い香りではメソッド1で出ていたものがメソッド4で出る」、「メソッド4で出ていたものがメソッド2になる」といったことが起こり得ます。詳しくはこちらの記事 を参照。
「3genでオシャボ理想個体が欲しい!」みたいなオタクがいれば狙える範囲が広がるのでおすすめの方法。逆にA0狙い程度なら絶対やらない方が楽です(後者の方が今は多い?)。
ですが、これを利用してメソッド1(再計算4〜30回程度)で出ていたものを2にするとなると、さらに工夫がいるかもしれません。

  やり方

確定的なことは言えませんが、自分の環境では育て屋にタマゴを産めるペアを預けてから255歩目(タマゴの生成判定時)に、自然エンカウントを成立させるとそうなりやすかったです。

育て屋のお婆さんの前でゴールドスプレーを撒けば、250歩までカウントできます。目的の草むらに行き、あと一歩で255歩のところでセーブします。
同じタイル上で方向転換するのは1歩として数えませんが、エンカウント関連の乱数は消費されます。だから、3回動けば遭遇する初期seedでは「方向転換を2回して、タイマー終了時に1歩進む」といった感じになります。

補足
一定以上の影響を確認できたのは現段階で3番道路、4番道路、6番道路(水上も) 、7番道路、10番道路、14番道路、24番道路、灯火山や遺跡の谷の草むら、双子島の水上など。全ての道路で行ったわけではない。
自然エンカウントによるメソッドズレそのものが他の道路より起こりにくく、上記の方法による影響も大きくない場所がある様子。サファリゾーンやポケモンタワー、洞窟の床などで経験した。
跳ねてるトレーナーがいる場所でバトルサーチャーの100歩目を踏んだり、懐き判定の128歩目を踏んだりする瞬間にエンカウントしても大きな効果は確認できなかった。そもそもバトルサーチャーはエンカウントがスキップされるという仕様。
実際にタマゴが出来てしまうと少し面倒になりそうです。自分の場合はタマゴが出来るフレームの個体が、まるでスキップされたかのように一切出てこなくなりました(相性最悪なのに、たまたま目標Fと一致してることが何度かあった)。ただタマゴが出来るフレームが間を置かずに連続している場合、先頭のフレームではない個体は出てくることも経験しました。PokeFinderなどを使い、出来てしまうタイミングではないか確認することが必要です。とりあえず、1番タマゴの出来にくいペアで預けましょう。それでも生成されるなら一番相性の良いペアに変えて連続させてみたり、初期seedを変えたりすると何か変わるかもしれません。

  検証

*自動化のおかげで同じ個体に何度も遭遇出来ています

10番道路の草むら(再計算回数4回の同個体)

255歩目で7回遭遇
→メソッド2が3体、メソッド4が4体
255歩目以外で7回遭遇
→メソッド4が7体

7番道路の草むら(再計算回数9回の同個体)

255歩目で6回遭遇
→メソッド2が6体
255歩目以外で6回遭遇
→メソッド4が6体

遺跡の谷の草むら(再計算回数19回の同個体)

255歩目で7回遭遇
→メソッド2が7体
255歩目以外で7回遭遇
→メソッド4が7体

10番道路の草むら(再計算回数28回の同個体)

255歩目で6回遭遇
→メソッド2が6体
255歩目以外で6回遭遇
→メソッド2が2体、メソッド4が4体

4番道路の草むら(再計算回数30回の同個体)

255歩目で7回遭遇
→メソッド2が7体
255歩目以外で7回遭遇
→メソッド2が3体、メソッド4が4体

下にいくほど、再計算回数は多くなります。
255歩目以外では再計算30回程度の4と2のどちらにズレるか微妙な個体を、255歩目のとき全てメソッド2にしています。
また、再計算4回という全てメソッド4で生成されるであろう個体の中に2が紛れ込んでいます。
再計算9回と19回の個体が転換点のように見られます。生成されるメソッドがやり方の違いによって二分されています。

  実践

*全てメソッド2

31-31-31-14-31-31 いじっぱり

このカラカラは、自分が今回の手法を考えるきっかけになった個体です。再計算46回の個体なのですが、30回以上歩きで遭遇してもメソッド4で生成されていました。しかし卵の生成判定時と一致させたところ、7回連続でメソッド2で出て来ました。どうもポケモンタワーの最上階はズレにくいようです。

31-6-31-31-31-31 ひかえめ(めざ竜70)
再計算9回の個体。ショップボール入り控えめ理想ニドランは6Vの個体がメソッド1で存在しますが、再計算回数の多さのため実現はかなり厳しいと考えられます。そのため、この個体だけになるはずです。現行世代で色違いのダイボ夢理想ニドキングが使いたい方はぜひ(いるのか知らんけど)。
タッツーに関しては、双子島のみ水上で出現するのでそれを狙います。不定NPCである怪力の岩からできるだけ離れた水上で行いましょう。
利用した初期seedは0xCFC2。先頭はっこうで白いビードロを使いながら、3回くらい動けば遭遇。タッツーの方は水上で32回くらい動かないと遭遇しないので、自動化を推奨。
ちなみにタッツーは卵判定だけでは不十分で、出てくる野生よりもレベルが低い発光要員を先頭に、スプレーを撒いた状態で遭遇しないと2にズレなかったです。このアイデアは以前とある方から頂きました。

31-0-31-31-31-31 ずぶとい

再計算1回の個体。6番道路の水上でスロット6の方を捕獲しました。スロット0の方がズレやすいはずですが、タマゴが出来てしまうフレームは避けましょう。このことを知らずスロット0を狙い続けて、苦しんでました。
利用した初期seedは0xFDA0。はっこうとビードロを使い、水上で11回動けば遭遇できます。10回の時もありますが、そこは運ゲーです。

31-2-31-31-31-31 おくびょう

再計算26回の個体。野生臆病理想の一番Aが低いのはこいつだけです。ポケモンタワーはズレにくいようなので、ゴースに利用することは難しいです。
前述の都合上、最短初期seedの0xDB2Fでは相性の悪いペアだといくらやっても出会えませんでした。そのため相性最高のペアで預けます。はっこうとビードロで3回動いたら遭遇。

31-5-30-31-30-31 ひかえめ

再計算18回の個体。ブーバーは性格一致の完全理想が実現できないので、BDあたりを妥協する必要があります。
利用した初期seedは0xA083で、これもはっこうとビードロで3回動けば遭遇。

31-22-31-0-31-31 ずぶとい

再計算7回の個体。乱数終了後にすぐ「アンコール」を覚えるソーナノマボロシ島に出てくることを思い出し、頭を抱えた。
初期seedは0x3AADで、待機時間はテレビ無しでたったの10秒。ビードロやってる暇はないので、はっこうのみで7回動きました。タッツーと同じく、野生よりレベルの低い発光要員+スプレーの時だけ2にズレる模様。

31-28-31-31-31-31 まじめ

再計算11回の個体。一応、低レベルの発光を先頭+スプレーにしてやりました(というか、メソッド2なら基本的にやった方がいいかもしれない)。
初期seedは0x7798。発光+ビードロで7回動けば遭遇。

31-31-31-12-31-31 ようき

再計算34回なので通常の自然エンカでもいいと思ったが、洞窟内はズレにくそうだったので念のため。特性が「ありじごく」のようき5Vディグダはメソッド2でのみ入手可能です。
初期seedは0xF95Cを使用し、発光+ビードロで3回動けば遭遇。

31-31-31-8-31-31 いじっぱり

再計算14回の個体。サファリゾーンは体感ズレにくいようなので、試せる手段は全て講じました。バトルサーチャーの充電完了タイミングと合わせたりもしたけど、関係あったかどうか...
初期seedは0xDEA6で、発光+ビードロで2回動けば遭遇可能。普通の床から草むらに入るのも1回と数えます。

  まとめ

1.一般的な草むらで再計算回数が10〜25回程度の個体なら、卵の生成判定と合わせることでメソッド2が狙える可能性がある。30〜40回の個体もこれを活用することでメソッド4に転ぶことを回避できる。

2.場所によってメソッドズレの起こりやすさは異なる様子。確認した中では、洞窟やレアポケモンの多いサファリゾーンはズレにくい。

3.タマゴが生成されるフレームと運悪く一致してしまうと、その個体は出てこない可能性がある。相性の良くないペアで預けるなど、対処法は存在する。

4.自然エンカウント乱数において、必ずしも今回のようなことをする必要はない。再計算回数と狙うメソッドの関係から考える。

  余談

懐き判定、卵生成、エンカウント(先頭は低レベルの発光)の3つが同時に発生した時、興味深い現象が確認できました。個体情報とポケモンの見た目の関係が1Fズレるという...一応ふしぎなアメも使って特定しました。

↓3999F狙いで捕獲したタマタマの個体値

↓4000Fニドラン♂のメソッド1のものに

もちろん性格も呑気に。この現象は今のところ、遺跡の谷とサファリゾーンで確認しています。他ではまだ試しておらず、原因も不明。必ず起こるわけでなく、頻度は3〜5回に1回くらい?
これを利用して何か出来たら、またお伝えしたいと思います。

(2022/10/4 追記)
個体がスキップされて、ただ遠くの個体が出現しただけでした。

  おわりに

ここまで読んでいただきありがとうございました。三世代の自然エンカウント乱数は、あまり馴染みがないと思います。もし理想個体を狙うのでなければ甘い香りを使う方が簡単です。それでも興味のある人には、個人的に陽気5Vガルーラ(メソッド4)、意地っ張り5Vサイホーン/図太いA05Vヤドン/控えめ5Vめざ竜タッツー(3匹ともメソッド2)をおすすめします。
最後になりますが、ここまでするにあたって大量の初期seedリスト、GC自動化、先駆者の方達の記事などに助けられました。改めて感謝申し上げます。

明日(12/8)は夜綱氏です。内容は「C#でタイマーを作ろう」となっています。お楽しみに!